任意整理以外の債務整理法もある
債務額がそれほど大きくない場合の債務整理の方法としては、任意整理のほかに、民事調停による債務整理の方法がある。
調停では、調停委員会が利息制限法により債務額を計算し直して分割弁済または一括弁済の合意が成立するよう斡旋してくれる。
調停は、ある意味では裁判所を通じた任意整理といえるのである。
調停は簡易裁判所に調停申立書を提出して行ない、裁判所の調停委員会が申立人(債務者)と相手方(クレジット・サラ金業者など)の主張を聞いて、事実関係を調査しながら合意が成立するよう斡旋し、合意が成立したら調停調書が作成される。
この調停調書は確定判決(訴訟における判決)と同義効力を有することになる。
調停の申立先は、相手方の住所・住所・営業所・事務所などを管轄する簡易裁判所であるが、多重債務者で借入先が数社あるときは、
一部の債権者が管轄外であっても、一つの裁判所に集中させて調停を行なってくれる。
また、調停申立てはクレジット・サラ金会社などの代表者を相手方として行なうことになるが、その際、会社の住所や代表取締役がわからないときは、監督官庁である大蔵省財務局や都道府県担当係に問い合わせれば教えてくれる。
調停費用は、申立価格(債務額)に応じて決まっていて、
30万円までの部分は5万円ごとに300円、
30万円超100万円までの部分は5万円ごとに250円、
100万円超の部分は10万円ごとに400円などとなっている。
ちなみに、調停の申立額(債務額)が100万円の場合は5300円、200万円の場合は9300円、300万円の場合は1万3300円で、この額の印紙を調停申立書に貼付することになる。
また申立ての際、一定の郵券が必要である。
調停の申立書の書き方などがわからないときは、弁護士会の法律相談を活用して、調停手続きを進めるのもよいし、
印紙代、予納郵券などがわからないときは簡易裁判所の窓口で聞けば教えてくれる。
なお、債務がすでに完済されているのに返済の請求が続いていたり、「みなし弁済規定」が適用されない業者から、利息制限法で計算し直した結果、
債務が存在しないのに請求が続いている場合は、債務不存在の確認訴訟を起こす方法もある。
また、過払いになっている場合は、不当利得(過払金)返還請求訴訟が提起できる。
このような方法は、任意整理と異なり、裁判所を積極的に利用して、債務整理などを図ろうとするものである。
最近はこのような債務整理を求める民事調停の申立ては増加傾向にある。
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