クレジットカードの危険な力
「カードがまるで打ち出の小づちのように思えたんです」
15枚のクレジットカードを持ち、カードを発行する信販会社への総額600万円の借金を抱えて、弁護士のところに自己破産の相談へ来たD氏の言葉だ。
そう思うのも無理はない。
現金がなくても好きな物が買える、金策に困ったときは自動借入機から5万円、10万円のお金が軽々と引き出せる。
物質的な欲求を思い通りにかなえてくれるクレジットカードは、使い方次第では本当に便利な道具になるのは事実だ。
だが、現実には、クレジットカードの持つ魔力に溺れ、支払不能の借金を抱え、破産へと追い込まれていく人の数が少なくない。
その大きな理由の一つとして、消費者のカードに対する正確な知識があまりに不足していることが挙げられるだろう。
何よりも、クレジット契約自体のしくみがわかりにくいものになっているのだ。
一般にクレジット契約は、 消費者が販売店から商品を購入した場合に、クレジット会社が消費者に代わって販売店に商品代金を一括して支払い、
消費者はクレジット会社に対し商品代金に手数料を加算した額を分割して支払うという形をとっている。
このしくみから明らかな通り、消費者はクレジット会社とも契約を結んでいるのだが、消費者が直接会うのは販売店のセールスマンだけなので、それに気がつかないことが多い。
つまり、支払いが遅れたら、高い遅延金をクレジット会社に支払うというデメリットもあ作る人が少なくないのだ。
その怖さを十分意識する間もなくカードを手にした人は、えてして、商品をどんどん買う、キャッシングも見境なく行なう、といった具合に無計画に使い続け、いつしか返済困難な状況になってしまう。
クレジットカードが人を滅ぼす力を持つことを十分自覚して、それを利用することだ。
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